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競馬能力分析~ズブい?~

お久しぶりです、クリスエスです。
今回のテーマは「ズブい」。

ズブい
エンジンのかかりの遅い馬のことをいう。
イレ込んだり、引っ掛かったりはしないが、逆に反応が鈍く、道中、騎手が常に追っていないとスピードを上げられない。
(『まるごとわかる競馬の事典(池田書店)』より)

「年とともにズブくなってきた」、「前よりズブくなって着いて行けなかった」、「ズブくなった今なら距離をこなしてくれそう」。“ズブい”という形容は、競馬をしていると頻繁に耳にする言葉だと思います。
ではいったい“ズブい”とはどういうことなのでしょうか。


ズブいという形容は、年齢を重ねた馬によくつかわれる傾向があります。
加齢による反射能力の低下と筋力の低下、それが“ズブい”と言われる原因なのでしょう。

しかし、私はズブさに今までとは違った可能性を見出してみたいと思います。
それは筋肉質の変化によるズブさです。

なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、まぁ聞いてください。

まず私がこれを考えるきっかけとなったのは、前述した競馬関係者のコメント「ズブくなった今なら距離をこなしてくれそう」というものです。
普通に考えればズブくなるとは加齢による運動能力の低下を意味します。
だからアスリートである競走馬にとっては、いかなる場合でもポジティヴな意味になりえないはずなのです。
しかしこのようなコメントは違和感なく競馬関係者や競馬を知る人たちは使っている。
なら“ズブい”とは単に運動能力の低下のみを表していないのではないか、と思ったんです。

そもそも、サラブレッドの成長期の終わりを皆さんはご存知でしょうか?
サラブレッドの成長が止まるのは、実は4歳~5歳にかけてなんです。
歯が生え変わったり、骨の成長が止まるのが4歳~5歳。
しかし、競馬界では4歳以上の馬を古馬と呼び、6・7歳にもなれば高齢馬の仲間入りです。
馬の年齢は人間に換算すると数え年×4と言われています。
つまり、6歳で約28歳、7歳でも32歳なのです。
確かに能力のピークは過ぎている馬の方が多いかもしれませんが、晩成馬じゃなくてもまだまだ走れる年齢です。
つまりは、ズブいと言うのを単純な運動能力低下を表していると考えるのは早合点過ぎる。

しかし、競馬はレースです。
ならば、ズブくなるとは何らかの運動能力の変化を表すているのは間違いないでしょう。
ここでようやく今回のキーワードが出てきます。それは、

筋肉はトレーニングの積み重ねにより、質が変化する

このポイントは、速筋が遅筋型へとシフトしていくということです。
持久力トレーニングのみならず、無酸素運動を主としたトレーニングによっても速筋から遅筋へと筋線維タイプのシフトが起こるのです。


そしてこれを話すには、筋肉の種類について今一度話しておかなければいけません。
今までは大雑把に遅筋と速筋の2種類としてきましたが、厳密には実は3種類あるのです。
それは
タイプⅠ・・・いわゆる遅筋。生み出すエネルギーは最も少ないが、疲労しにくい。有酸素運動時に最もよく使われる。
タイプⅡb・・・いわゆる速筋。生み出すエネルギーは最も大きいが、疲労しやすい。無酸素運動時に最もよく使われる。
そして
タイプⅡa・・・ⅠとⅡbの中間の能力を持つ。どちらかと言えばⅡb寄りだが、Ⅱbよりも疲労しにくい。
ようするに、速筋にもさらに2種類あるというわけなんです。
そして筋線維のシフトとは、ⅡbがⅡaに、ⅡaがⅠにシフトしていくということなのです。

ここでもう一つポイント。
それは以前にも述べましたが、サラブレッドの筋肉組成は8割以上が速筋型だということです。
つまり、生まれてからずっとトレーニングを課せられ、かつシフトの可能性がある筋肉(速筋)の割合が多いサラブレッドは、
年を重ね、トレーニングを重ねることによって、筋肉のタイプが変わっていく可能性が高いということです。

これこそサラブレッドがズブくなる、加齢とは異なるもうひとつの仕組みだと私は考えます。


まとめると、
長年のトレーニングが筋肉の質を変化させ、変化後の筋肉はパワーよりも疲労しにくさにすぐれる。
それによって以前ほどの筋力が発揮できず、トップスピードに乗りにくかったり、短距離でついていけなかったりする。
その代わりに長くていい脚を使うようなレースだったり、スタミナのいる長距離で好走できる可能性が出てくる。

今回伝えたかったのはズブいのもう一つの意味と、トレーニングは長期的な意味での能力の変化ももたらすってことです。


まぁ今回も「だから?」って内容ですが、これからも細々と続けていきたいと思います(笑)
ではまた次回!

(クリスエス)
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競馬能力分析~切れ味②~

どうもお久しぶりす、クリスエスです。

前回からかなり時間が開いてしまいましたね、すいません(汗

さて、今回は切れ味②ということですが、具体的には切れ味の活きるコース、活きないコースがどうして存在するのかを紐解いていきたいと思います。

ここでは日本で最も切れを必要とするコースである東京競馬場と、中央でも屈指の“切れいらず”なコースである中山競馬場を比較してみましょう。

まず両者の大きな違いは最後の直線の長さです。

東京競馬場・・・525m
中山競馬場・・・310m

なんと二つの競馬場では200m以上も直線の長さが違うんです。

そして、さらにここに面白いデータがあります。

下のグラフをご覧ください。

1Fごとのラップ変動の平均値

このグラフはハロンごとのラップの差の平均値をグラフ化したものです。

(※グラフはラスト9Fのタイムを基準とし、そこからどのようにラップが上下していくかを表しています。
縦軸:コンマ秒、横軸:ラストF
なお、データは過去1年以内の良馬場・稍重時のデータを採用しており、東京は1800m・2000mの全クラス30レースが対象。中山(外)は2200mの全クラス22レースを対象としています。具体的な数値の算出方法としては、1レースごとにラップ間の差を取り、それらすべての平均値をグラフのデータとしています。)

このデータはクラスを限定しないことで、クラスに関わらずコース自体がペースにどのような影響を与えるかがわかります。

これを見ると、まず東京コースで最もペースが緩むのはラスト6Fの間だというのが分かります。

そこから少しずつペースアップし、ラスト3Fのところで急激にペースアップ(具体的には0.87秒)しているのが分かります。

実質スパートをかけているのはラスト3Fに入ってからと考えていいでしょう。

対して中山(外)コースは、最も緩むのがラスト7Fの間。

そしてそこからラスト2Fまで、どこかで急激なペースアップがあるわけでもなく、一貫してペースが上がりっぱなしです。

これはラスト6Fからゴールまでスパートしっぱなしとも言えます。

これらのことより、

東京コースは直線に入る直前から急激なペースアップが起こる一方で、

中山(外)コースは速い脚を長く使うことを求められている
のです。

前回、切れは瞬発力と持続力の二つがそろって発揮できると書きました。

しかし、中山(外)はそのコース体型から、持続力の求められる割合が高すぎる。

逆に言えば一瞬でトップスピードに上げるような力は求められていない

だから切れ味を発揮しにくいというわけなのですね。

これと似たようなことが他の競馬場でも起こったり起こらなかったり。

だから競馬場によって切れ味が活きる、活きないがあるんです。

これは直線の長さに関係しているところが大きいです。

直線が長いと、直線内で巻き返せる可能性が高いから最後の方までみな力を温存する。

けれど、直線が短いと巻き返しにくいから“直線までに”差を詰めようと早めにペースアップする。

競馬場ごとに差はありますが、今回は差の出やすい中山(外)と東京競馬場を比べてみました。


とりあえず今回はここまで、ということで。

今回は分かりやすいデータで「なるほど」と思っていただけた方も多いのではないででょうか。

当たり前っちゃ当たり前だけど、それをしっかりと当たり前のこととして自覚するのは重要なことです。

今回はその手助けができればと思います。

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競馬能力分析~切れ味①~

おはよ こんにちわ こんばんわ

いつ見てるか分からないからあいさつ全部。

(この元ネタ分かる人いるのか?!)

どーもクリスエスです(笑)

それでは第2回目、いってみよー!



今回のテーマは、ずばり「切れ味」

切れ味勝負ならサンデー系、東京替りで切れ味が活きるなどなど、競馬をやっているとなにかと耳にするこの言葉。

ディープインパクトの末脚は切れ味の権化ともいえる走りでしたね。

じゃぁ末脚の「切れ味」とはいったいなんなのでしょう?


その前に、今回の話とも関係あるので前回のおさらい(+α)をすこしだけ。

まずサラブレッドの筋肉は約80%が無酸素運動に有効な速筋で作られています。

でも競走馬のレース中の運動は、どの距離でも有酸素運動の割合が高い。

だから、有酸素運動でいかに大きなエネルギーを生産できるかが大事になってくる。

限りある無酸素エネルギーを終盤まで温存できるかどうかはそこにかかっていて、

故に有酸素運動で作りだせるエネルギー=スタミナと考えることができるんでしたね。


ではこっから本題に入りましょう!

まずみなさんが「末脚に切れ味がある」と判断するのは、

きっと「上がり3F33.1」などのラスト3Fで速い時計を示した時だと思います。

なので、今回は切れ味の定義を「ラスト3Fで速い時計を出す能力」としましょう。

そして「切れる末脚」で浮かぶイメージは、一瞬で加速して他馬を抜き去る、すなわち急加速的なもの。

その急加速に必要な能力は、言うならば瞬発力

一瞬のうちにどれだけの力を発揮することができるかということです。

これを左右するのは、単純に無酸素運動で作りだせるエネルギーの大きさです。


では瞬発力があれば切れる脚を持っていることになるんでしょうか?

ここで考えるべきは、「切れ=上がり3Fの速さ」ということです。

確かに瞬発力があれば一瞬でトップスピードに乗ることはできますが、

それがたった一瞬じゃ600mで速いタイムは出せません。

そう、瞬発力だけでは切れ味を持ちえ得ないということです。

とすると、他に切れる末脚を持つために必要なのは“速い脚を維持する力”でしょう。

つまり筋持久力です。

分かりにくいので「持続力」と呼ぶことにしましょう。

持続力とは、「無酸素運動をいかに継続して行えるか」の力のことです。

ちょっと堅苦しい話になりますが、無酸素運動とは文字通り酸素を使わずにエネルギーを生み出す運動です。

この無酸素運動、短い時間で大きな力が出せる一方で、エネルギー源が有限なので行える時間に限りがあります。

だから、無酸素運動を行える時間が長いことこそ、「持続力がある」と言います。

これを左右するのは、根本的な無酸素運動を継続する能力

そしてレースにおいては、終盤まで無酸素運動を温存できるスタミナ能力も持続力に活きてくるポイントです。


これらのことをまとめると、

切れる末脚・・・(ラスト3Fで)瞬発力で瞬時に最高速に乗り、持続力でそのスピードを維持すること

となりますね。


いやぁ、今回も「だから何?」って内容でスイマセン(汗

個人的には結論に行きついて一安心です。

今回は~切れ味①~ってことだったんで、

次は~切れ味②~になるのかな?

それではまた次回♪


(クリスエス)


競馬能力分析~競走馬のスピードとスタミナ~

どうも、クリスエスです。
今日から、不定期ですが競走馬の様々な能力について考察していきたいと思います。
みなさんが今まであいまいだったポイントや、すでに持っている競馬観のスパイスになれば、と思い始めました。
必ずしも馬券に役立つ情報ではないので、悪しからず(笑)
どうぞよろしくお願いします。


第1回目の今回のテーマは、ズバリ競走馬のスピードとスタミナ」

まず競走馬の大前提として、

「レース中の運動は、無酸素運動よりも有酸素運動が占める割合の方が高い」

というポイントがあります。

これはいかなる距離のレースにおいても言えることで、

1000mでさえ無酸素、有酸素運動の割合は 4:6 、

3200mのレースともなれば、その割合は 1:9 。

競馬の1000~3600mのレースは、人間で言えば400~1500m走なのです。

すると、有酸素運動で走れるスピードが速ければ速いほど、レースを楽に進めることができることになります。

つまり、競走馬のスタミナ=有酸素運動で出せる最大速度なのです。

そして、そのスタミナは遅筋と呼ばれる筋肉の量に左右されます。

よくダンスインザダーク産駆は菊花賞に向くと言われますが、もしかするとダンスインザダークは遺伝的に高い遅筋の能力を伝えるのかもしれませんね。


ここでひとつ、注意しておきたいのが、スタミナと距離適性は直結しないということです。

結論から言うと、距離適性=気性です。

詳しくは 競馬能力分析~様々な適性~ の回で話すと思います。



次にスピードですが、一口に「スピード」と言っても様々な「スピード」があります。

まずは先述した「有酸素運動時に出せる速度」の意味でのスピード。これはスピードと言うよりスタミナに置き換えた方が分かりやすかったですね。

そして全力疾走した時に出せるスピード、すなわち「無酸素運動時に出せる速度」。主にこれを一般的にはスピードと呼んでいると思います。

これを左右する因子としては、速筋が生み出すパワーの大きさ(筋力)、それをスムーズに前進する力に変える骨格とフォームです。

最後に「ダートや荒れ馬場を走る時に出せる速度」の意味でのスピード

これは「走りやすい地面をいかに無駄なく走れるか」でスピードの決まる芝とは違い、「走りにくい地面の上をいかにスピードを殺さずに走れるか」が大事になってきます。

それには走り方や、走りにくさに負けないパワーの側面が大きく関わってくるので、スタミナと同じようにスピードと捉えない方が分かりやすいかもしれません。

このように、「スピード」にも色々ありますが、純粋に出せる速度が大事になるのは「無酸素運動時に出せる速度」の意味でのスピードと言ってよさそうです。



まとめると、

スタミナ・・・有酸素運動で出せる最大速度による
スピード・・・無酸素運動で出せる最大速度による


ということになります。



第1回~競走馬のスピードとスタミナ~、どうだったでしょうか?

分かりにくかったらすいません;;

質問、意見は大歓迎です♪

次回は 競馬能力分析~切れ味①~ をお送りしようと思います。

ではまた次回


(クリスエス)


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慶應義塾大学唯一の競馬サークルです。

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